泡盛の可能性を広げる「汲水歩合130%」
“汲水歩合130%”という話を泡盛メーカーの製造者に伝えると、「そのような汲水歩合で泡盛が造れるのか?」と多くの方が驚きを隠せません。
通常の泡盛の汲水(“もろみ”に投入する水)歩合は、原料米に対して約170%~180%となり、今回の130%は40ポイントほど水分量が減った、通常の泡盛製造では考えられない造りなのです。
通常の泡盛の汲水(“もろみ”に投入する水)歩合は、原料米に対して約170%~180%となり、今回の130%は40ポイントほど水分量が減った、通常の泡盛製造では考えられない造りなのです。
最初の写真が実際の汲水歩合130%で仕込んだもろみタンクの様子となり、近づいて見ると液面の上澄みがなく、櫂入れの様子からも撹拌が液体ではなく米が多く含まれていることがわかります。
2枚目の写真は通常の汲水歩合のもろみタンクとなりますが、液面が蛇管の曲がっている位置にあることから水位の違いを実感できると思います。
2枚目の写真は通常の汲水歩合のもろみタンクとなりますが、液面が蛇管の曲がっている位置にあることから水位の違いを実感できると思います。
汲水歩合を下げた「濃厚なもろみ」とは
「汲水歩合を下げた泡盛」というと、単純に言えば投入する水を減らすだけなので、簡単にできそうな気もしますが、そうした泡盛が市場にない理由について2つの観点からご紹介します。
まず1点目は「アルコール収得量」の問題です。
戦前の泡盛造りでは汲水歩合が110%程度だったということも言われていますが、とある泡盛メーカーの話では「当時の製麹技術が未成熟だった」ということが汲水歩合を下げる理由として想定されていました。
つまり、製麹が不完全だったため、より水分量の少ない、詰まった“もろみ”を仕込むことで、クエン酸量を担保し腐造を防いでいた、という考え方です。 しかし、現代では製麹の技術が向上したことで、クエン酸不足による腐造のリスクを下げつつ、汲水歩合を高める=水分量を増やしつつ、アルコールの収得量を確保することが可能となったのです。
汲水歩合が上がり、もろみの絶対量が増える、ということはアルコールの収得量も増え、アルコールの収得量が増えることは1度の造りで生産できる「泡盛」の本数が増えます。 経営的な側面で考えた際に、製麹技術が向上した中で、水分量を40ポイントも減らしたもろみを造ること自体がある種、挑戦的な造りとなっているのです。
戦前の泡盛造りでは汲水歩合が110%程度だったということも言われていますが、とある泡盛メーカーの話では「当時の製麹技術が未成熟だった」ということが汲水歩合を下げる理由として想定されていました。
つまり、製麹が不完全だったため、より水分量の少ない、詰まった“もろみ”を仕込むことで、クエン酸量を担保し腐造を防いでいた、という考え方です。 しかし、現代では製麹の技術が向上したことで、クエン酸不足による腐造のリスクを下げつつ、汲水歩合を高める=水分量を増やしつつ、アルコールの収得量を確保することが可能となったのです。
汲水歩合が上がり、もろみの絶対量が増える、ということはアルコールの収得量も増え、アルコールの収得量が増えることは1度の造りで生産できる「泡盛」の本数が増えます。 経営的な側面で考えた際に、製麹技術が向上した中で、水分量を40ポイントも減らしたもろみを造ること自体がある種、挑戦的な造りとなっているのです。
そして、2点目に「もろみ粘度が高い分、製造の手間がかかる」ということが挙げられます。
汲水歩合が低いため、もろみの粘度が高まり、櫂入れ(撹拌)にも負担がかかります。実際に今回の泡盛を仕込んだ伊是名酒造所の仲田さんも、あまりの粘度に人力の限界を感じることもあったそうです。
その他にも、もろみ粘度が上がることで、蒸留における「焦げ付き」のリスクも高まります。単純に水分量が減るので、通常のもろみよりも焦げ易く、蒸留後の“もろみかす”の清掃も手間となります。 以下の写真が蒸留後の蒸留器内部の様子ですが液面が数センチ程度しか残っていないことがわかります。
汲水歩合が低いため、もろみの粘度が高まり、櫂入れ(撹拌)にも負担がかかります。実際に今回の泡盛を仕込んだ伊是名酒造所の仲田さんも、あまりの粘度に人力の限界を感じることもあったそうです。
その他にも、もろみ粘度が上がることで、蒸留における「焦げ付き」のリスクも高まります。単純に水分量が減るので、通常のもろみよりも焦げ易く、蒸留後の“もろみかす”の清掃も手間となります。 以下の写真が蒸留後の蒸留器内部の様子ですが液面が数センチ程度しか残っていないことがわかります。
低汲水歩合泡盛を伊是名酒造所で造る期待
沖縄本島北部の運天港からフェリーで小一時間ほどの風光明媚な伊是名島で造られる泡盛は、泡盛好きが必ず通る道。
伊是名酒造所は、泡盛愛好家の中でも「この味は伊是名の味だ」という支持を確立しつつも、近年ではアジア最大級の酒類品評会である「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2022」の焼酎部門で最高金賞を受賞、 フランスの一流ソムリエらが選ぶ最高の日本酒コンクール「Kura Master本格焼酎・泡盛コンクール2021」の泡盛部門でもプラチナ賞を受賞するなど、泡盛好き・専門家の両方から評価される実力派の酒造所なのです。
伊是名酒造所は、泡盛愛好家の中でも「この味は伊是名の味だ」という支持を確立しつつも、近年ではアジア最大級の酒類品評会である「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2022」の焼酎部門で最高金賞を受賞、 フランスの一流ソムリエらが選ぶ最高の日本酒コンクール「Kura Master本格焼酎・泡盛コンクール2021」の泡盛部門でもプラチナ賞を受賞するなど、泡盛好き・専門家の両方から評価される実力派の酒造所なのです。
そんな伊是名酒造所の泡盛を一言で表現すると「穀物を感じる、骨太でクラシックな造りの泡盛」。
通常の造りでさえ、骨太と称される濃厚な味わいを持つ伊是名酒造所の泡盛のもろみを、より濃厚に仕上げることで、泡盛の一つの到達点になると考えています。 本製品は2023年3月以降に数量限定で販売予定となります、是非リリースを楽しみにお待ち下さい。
商品の購入希望のお客様は本ページにてメールアドレスをご登録ください。発売開始時にはご登録いただいたメールアドレス宛に通知を行います。
通常の造りでさえ、骨太と称される濃厚な味わいを持つ伊是名酒造所の泡盛のもろみを、より濃厚に仕上げることで、泡盛の一つの到達点になると考えています。 本製品は2023年3月以降に数量限定で販売予定となります、是非リリースを楽しみにお待ち下さい。
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