SEOとは?基礎知識から上位表示のための対策方法まで解説

価格:6,050円(税込)
2023年12月18日発売
PRODUCTS
菊之露サザンバレル kikunotsuyu southern barrel
樽貯蔵9年古酒再蒸留酒
ALC. 43%
容量:720ml
菊之露酒造株式会社
製造担当者:高宮 昭人

企画:古謝 雄基

【分留元古酒情報】

検定日:2014.6.5

ABV.:39.4%

蒸留器方式:縦型(常圧/間接)

濾過方式:粗濾過

貯蔵樽:オーク樽(新樽)

【再蒸留作業に関する情報】

末垂ALC.濃度:25%

蒸留器方式:横型(常圧/間接)

蒸留後ALC.濃度:47%

濾過方式:冷却濾過

【分留元古酒情報】

検定日:2014.6.5

ABV.:39.4%

蒸留器方式:縦型(常圧/間接)

濾過方式:粗濾過

貯蔵樽:オーク樽(新樽)

【再蒸留作業に関する情報】

末垂ALC.濃度:25%

蒸留器方式:横型(常圧/間接)

蒸留後ALC.濃度:47%

濾過方式:冷却濾過

STORY
酒類業界で今までに例のない「樽熟成古酒の再蒸留」
泡盛はタンク熟成・甕熟成など熟成方法の違いによって様々な香り・味わいを楽しむことができるお酒ですが、 ウイスキーやブランデーなどのブラウン・スピリッツのように「樽熟成」させた泡盛も、そのバニリーな香りや樽由来の芳醇な味わいが多くの消費者に愛されています。 一方、皆さんは世界的に人気のメキシコの蒸留酒・テキーラの世界で近年「クリスタリーノ」や「クリスタルアネホ」などと呼ばれるスタイルが注目されていることをご存知でしょうか? 樽熟成を行った「アネホ」や「エクストラ・アネホ」と呼ばれるテキーラの色素を活性炭による濾過や再蒸留を行うことで透明にしたスタイルです。 濾過や再蒸留によりただ色が透明になるだけでなく、樽由来の渋みなどが取り除かれることによる滑らかでスッキリとした味わいが人気を博し、近年メキシコやアメリカでブームとなっています。
shimmerではこれまで、様々なアプローチで「今までにない泡盛」に挑戦してきました。 今回、貴重な樽熟成古酒の泡盛を再蒸留することで樽熟成泡盛の香りと味わいを濃縮すると共に、 滑らかでスッキリとした「今までにない味わいの泡盛」をつくることができるのではないかと考え、菊之露酒造へ協力を求めました。
想定外の困難
1992年の発売以来、多くの泡盛愛好家から愛されるロングセラー商品「菊之露古酒サザンバレル」。 菊之露酒造で唯一、樽貯蔵した琥珀色の古酒で樫樽の華やかな香りと、菊之露らしいまろやかで甘い風味が特徴です。 今回のプロジェクトでは、サザンバレルに使用される原酒の一部である新樽のオーク樽熟成9年古酒を再蒸留することとなりました。 しかし、「樽熟成古酒の再蒸留」は単純に樽熟成古酒を再蒸留するだけでは「今までにない味わいの泡盛」として完成させることができず、想定外の困難が伴うことになりました。 事前に試留器を使用して樽熟成古酒の試験再蒸留を行ったところ、強烈な溶剤香、強い末垂臭(油っぽく焦げた様な香り)、ガス臭、苦みなどのような特徴を持った、非常にオイリーでクセの強い原酒が出来上がったのです。 このままの酒質ではとても商品化することは難しい……
悩んだ我々はウイスキーなどの蒸留で行われる「ミドルカット」という技法にヒントを得ました。 長期間の樽熟成を行うウイスキーでは蒸留の際、初留(ヘッド)と後留(テール)の部分を取り除き(カット)、ハートと呼ばれる最も安定した酒質の中留部分のみを熟成にまわします。 樽熟成泡盛を再蒸留する際にも、この「ミドルカット」を行うことで好ましい香味だけを凝縮することができるのではないかと考えました。
贅沢なミドルカット
今回、我々は樽熟成古酒再蒸留原酒に求める酒質を「樽熟成泡盛の風味を残しながら、華やかでスッキリとした酒質」と定めて、蒸留設計を行いました。 通常泡盛では、華やかな香りの成分が多く度数も高い初留の部分をカットすることはほとんど行われません。 しかし、ガス臭の原因となるアセトアルデヒド、根菜系の香りの原因となるフーゼル油などの成分もまた初留の最初の部分に多く含まれる為、 敢えてヘッドのカットを菊之露酒造に提案しました。また、末垂臭の原因となるフルフラールは蒸留液の度数が25度前後からより多く含まれはじめるとされている為、通常よりもかなり高い度数である25度での後留のカットを提案しました。
ただでさえ、貴重な樽熟成古酒を蒸留することで総量が減少してしまうことに加えて、ミドルカットを行うことで歩留まりが極端に少なくなってしまうリスクがありました。 しかし、菊之露酒造の製造を統括されている下地専務と今回の製造責任者を務められた高宮氏との協議の中でGOサインをいただき、 今回の再蒸留では初留を蒸留開始から30秒カット、後留を25度の時点でカットするという贅沢なミドルカットを行うことになりました。
樽熟成古酒の再蒸留にかぎらず、泡盛の再蒸留自体が菊之露酒造にとってはじめての挑戦です。 500Lの樽熟成古酒を張り込んだ蒸留器の加熱を開始すると、もうもうと蒸気が立ち込めはじめ芳醇な樽熟成古酒の香りが工場中に充満しました。
通常の蒸留よりも、もろみ(今回は樽熟成古酒)の温度上昇が激しく、蒸溜液の度数の下がり方も激しい慌ただしい蒸留作業となりましたが、 初留のカットが終了した後はじめて流れ出した蒸留液はこれまでの泡盛では考えられない程華やかな香りの酒質であり、菊之露酒造の皆さんも大満足の出来栄えでした。
樽熟成泡盛への全く新しいアプローチ
結果的に今回蒸留した500Lの樽熟成古酒は100L程度の原酒となりました。 原酒の量が5分の1にまで減少するという、今までにない非常に贅沢な造りの泡盛になったと言えます。 適度な加水により香りが開き、冷却濾過でしっかりと磨かれ完成した#14菊之露サザンバレル樽貯蔵9年古酒再蒸留酒は、 樽熟成古酒の香りを残しながら今までにない華やかな香りと滑らかな口当たりの泡盛に仕上がりました。
樽熟成泡盛はウイスキーに比べて「光量規制」という大きな縛りを製品化の際に受けています。 これにより、通常の樽貯蔵泡盛はそれそのもののみで出すことができず、タンクなどで貯蔵した別の透明な古酒をブレンドすることで樽からの色を薄める必要があります。 ここで樽熟成泡盛の再蒸留原酒をブレンドに使用することで、樽熟成酒の本来の風味を引き出しつつ、光量規制に順守した魅力的な泡盛を製品化する全く新しいアプローチを生み出しました。
今回のshimmer#14 菊之露サザンバレル樽貯蔵9年古酒再蒸留酒の発売に先駆けて、「沖縄の産業まつり2023」菊之露酒造ブース及び 「沖縄ウイスキー&スピリッツフェスティバル2023」にて、今回のプロジェクトで製造した樽熟成泡盛再蒸留原酒を使用した「菊之露サザンバレルクリアブレンド」が発売され好評を博しました。 泡盛・焼酎業界のみならず、ブラウン・スピリッツとホワイト・スピリッツの垣根を飛び越えた大きな挑戦となった『shimmer#14 菊之露サザンバレル 樽貯蔵9年古酒再蒸留酒』。
是非その手にとってご賞味ください。
VOICE

菊之露酒造株式会社

高宮 昭人

更なる新しい挑戦へ
前回の「#8 保安濾過仕上げ」に続き、南島酒販様の熱意に共感し、 当社2度目のshimmerプロジェクトが実現しました。 今回の「#14 菊之露サザンバレル樽貯蔵9年古酒再蒸留酒」は、既存の樽貯蔵古酒「サザンバレル25度」を再蒸留し、 いわば古酒を違う形で生まれ変わらせるという興味深い試みで、「絶対に成功させる」と気が引き締まりました。 サザンバレル25度を再蒸留(25度でカット)し、アルコール分47度で出来上がった原酒に加水し43度で仕上げました。 完成時、プロジェクトメンバー全員で試飲したところ、 目が点になりこんなに美味しいお酒を造れた事に全員で「これは最高だ!!」声をあげて喜び合いました。 心を込めて丹念に造り上げたこの「shimmer#14 菊之露サザンバレル」で、 みんなの一瞬、一日が最高の瞬間になることを願って♪♪♪
「LIFE IS FUN」
TASTING NOTE
Bar Tasting Clubオーナー
儀部 頼人 Yorito Gibu
― 樽酒のネイキッド ―
「shimmer×菊之露酒造」の第二弾が早くもお披露目となりました。 県内有数の大手メーカーである菊之露酒造が短期間に2度もタッグを組むという事は、それだけshimmerプロジェクトの提案する内容が革新的で魅力のあるものだからではないでしょうか。 今回は酒税法上の「色の濃さの規定」を大幅に超えてしまった原酒を、他の酒を混ぜて色を薄めるのでなく、何とか味わいをそのままに販売できる手法はないかとの思案の結果、 「再蒸留」し、色素以外の成分を抽出するという手法を「研究室レベル」ではなく「商業レベル」で実践した画期的なプロジェクトとなりました。いわば樽酒の薄皮を剥く「樽酒の精米」とも言うべき「#14菊之露サザンバレル樽貯蔵9年古酒再蒸留酒」。 それではテイスティングしてみたいと思います。

【香り】
まずは世紀をまたいだかの様なアンティーク家具に漂う甘い木材の香り、その奥にもう一層くちなしの花の甘い香り、 さらに栗きんとんや塩キャラメル、生クリーム、などの甘い香りが更に続きます。開いてくると、ロウの様なオイリーな香りと、 意外にもパイナップルやレモンと言った陽気なフルーツの香りを愉しむ事が出来ます。

【味わい】
一口含んだだけで、うま味が凝縮されていると感じさせてくれます。これは古酒化により生まれた成分の影響でしょうか。しかしながら“くどさ”はなく、いつまでも口の中にとどまることは有りません。 また鮮烈なアルコール感が輪郭を引き立たせてくれます。そこから綿菓子の甘さがやって来ます。 私も蒸留時に立ち会ったのですが、その時に感じた「ひね」た油感と舌触りは、今回「特別に調整した」濾過により薄くなり、しっかりと「製品」としての完成度に達しています。 甘さが際立つ香りとは裏腹に、飲むと「辛口」の印象が強くなります。

今回のプロジェクトも、飲み手からすると「その手が有ったか!」という手法で、製造現場にいる人間からも「いつかやってみたい!」と夢見ていた製造方法でしょう。 これを企画・実行し「マリッジ」したshimmerプロジェクトの企画担当者には敬意を表さずにはいられません。 ユーザーの「飲みたい」とメーカーの「造りたい」を繋げるshimmerプロジェクトの今後にも期待大です。
株式会社いいにおい 調香師
山城 遥奈 Haruna Yamashiro
―爽やかで洗練された香り―
ひと嗅ぎするとグリーンアップルや梨、瓜科の植物を彷彿させる瑞々しい香りが印象的に広がります。 その中には森に流れる清らかな水のような透明感も感じられ、独特でありながらも癖のない香りは、まるでトップノートのみの香水のように、最初から最後まで一貫性のある爽やかさで洗練された印象を与えます。
DISTILLERY
菊之露酒造株式会社
〒906-0012 沖縄県宮古島市平良字西里290 >>MAP
TEL:0980-72-2669
WEB:https://www.kikunotsuyu.co.jp/
『菊之露ブラウン』『菊之露V.I.Pゴールド』など、沖縄県内の居酒屋・飲食店では必ず見るほどの人気の酒造所です。 近代的な機械化が進んだ工場で大規模な製造を行うことで、安定的に泡盛を供給し続けています。 「ど真ん中のおいしさ」を目指して、お客様に最高に楽しい瞬間をつくりながらも、インスタ等のSNSを活用して新たなファンを開拓しています。
ITEM

×
TOP