南島1号酵母の開発背景
shimmerでは#18で松藤さんと泡盛1号酵母の復活に挑戦し、その他の酒造所ともウイスキー酵母やワイン酵母・清酒酵母を利用した泡盛を製造してきました。
様々な酵母で泡盛造りをした背景として、泡盛業界では泡盛101号酵母が主に利用されており、より泡盛の風味の多様性を持たせたいという想いからでした。
一方で泡盛醸造用の酵母については、一部酒造所によって独自で開発しており、その酒造所ならではの味わいとして製品にしていますが、開発費用や工数・技術の問題から自社酵母を所持している酒造所は多くはありません。
そこで、shimmerでは希望する酒造所ならどこでも利用できる泡盛醸造用酵母を開発・公開することにしました。
開発にあたり、県内の大手ビールメーカーや泡盛メーカーの酵母開発経験のある株式会社バイオジェットにご協力いただき、バイオジェットの保有する酵母株の内から実用化できる株の選定を行いました。 最終的には泡盛の古酒の持つバニラ香成分とフルーティーな香りの成分が従来の泡盛101号酵母より生成される株を選定し、これを南島1号酵母として頒布することになりました。 酒販店主導で酵母の開発にを行ったのは日本で初ということもあり、沖縄タイムスでも取り上げていただきました。
沖縄タイムス
【「どんな味になるのか楽しみ」 泡盛用の酵母、サトウキビから採取 熟成するとバニラのような香りに】
アットプレス
【日本初!酒販店の主導で泡盛醸造用酵母「南島1号」を開発】
そこで、shimmerでは希望する酒造所ならどこでも利用できる泡盛醸造用酵母を開発・公開することにしました。
開発にあたり、県内の大手ビールメーカーや泡盛メーカーの酵母開発経験のある株式会社バイオジェットにご協力いただき、バイオジェットの保有する酵母株の内から実用化できる株の選定を行いました。 最終的には泡盛の古酒の持つバニラ香成分とフルーティーな香りの成分が従来の泡盛101号酵母より生成される株を選定し、これを南島1号酵母として頒布することになりました。 酒販店主導で酵母の開発にを行ったのは日本で初ということもあり、沖縄タイムスでも取り上げていただきました。
沖縄タイムス
【「どんな味になるのか楽しみ」 泡盛用の酵母、サトウキビから採取 熟成するとバニラのような香りに】
アットプレス
【日本初!酒販店の主導で泡盛醸造用酵母「南島1号」を開発】
開発した南島1号酵母の最初の製造をどこでやるか
南島1号酵母が開発され、ラボレベルの試験を行いましたが、製品段階でどのような香気成分となるか、実際に造ってみなければその実力は分かりません。
そこでshimmerでは、この南島1号酵母の初回製造は、昔ながらの造りながらも泡盛マニアの評価の高い、恩納酒造所に打診してみることにします。
実を言えば恩納酒造所は創業当時から今まで麹や酵母を変えたことがなく、ダメ元での打診でもありましたが、この提案に「チャレンジしてみましょう」と快く応えていただきました。
種もろみ作りから行う南島1号酵母
泡盛101号酵母は乾燥酵母となり、作業工程という面では手軽に扱うことができる酵母になりますが、南島1号酵母は酵母を培養させる工程が必要となる為、泡盛1号酵母と同様により作業工程が多い酵母となります。
今回はバイオジェットの協力の元、種もろみ作りから始めました。
まずは温度計で水温をチェックしつつ、米麹をお湯に溶かすところから始まります。数十分間撹拌を続け、あるタイミングのところで酵母を投入していきます。
その後、容器を流水の中に入れ、温度計を見てひたすら冷やしながら撹拌を続けていきます。
一定の温度まで種もろみの温度が下がれば、後は数日間酵母が増殖するのを待って、実際の仕込みに使っていきます。
発売前にTWSC2024泡盛部門BEST OF THE BESTに
こうして初の製品化レベルで造った萬座原酒ですが、アジア最大級の蒸留酒品評会である「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2024」にて最高金賞、そして泡盛部門のBEST OF THE BESTを受賞しました。
従来の泡盛の持つ甘い香りに加え、亜熱帯のフルーツの様な甘い香りが重なり、さらには無加水状態という“厚み”のある芳醇さが実現されています。過去のTWSCにおけるBEST OF THE BESTを受賞した商品は全て市販されている商品の中、未発売状態でのBEST OF THE BESTは本製品が初めてとなります。
市場流通前からポテンシャルの高さを評価された本製品を味わってみていただければ幸いです。