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価格:30,800円(税込)
2023年10月6日発売
PRODUCTS
甕仕込 kamejikomi
26年古酒分留ブレンド酒 A-side
ALC. 41%
容量:720ml
株式会社石川酒造場
分留担当者:平良 寛進
ブレンド担当者:石川 由美子

企画:古謝 雄基

原料米:タイ米(酒造組合)

酵母株:泡盛101号

黒麹菌株:石川種麹店通常株

蒸留器方式:横型(常圧)

貯蔵方式:タンク貯蔵

検定日(再蒸留日):2023.6.6

原料米:タイ米(酒造組合)

酵母株:泡盛101号

黒麹菌株:石川種麹店通常株

蒸留器方式:横型(常圧)

貯蔵方式:タンク貯蔵

検定日(再蒸留日):2023.6.6

STORY
”古酒”を再蒸留するという前代未聞の取り組み
泡盛は大きく全量3年以上貯蔵した「古酒」とそれ以外の「一般酒」に分かれます。 古酒のエントリーラインとしては古酒表記が出来る「3年古酒」が最も安価な傾向で、一般酒が720mlで1,000円前後で販売される中、3年古酒は1,500~2000円前後と2倍ほどの価格差が生まれます。 ここから大きく5年、10年古酒といった形で年数が上がっていき、沖縄県内の一般的なスーパー、量販店で見るのは10年古酒位までの印象です。 10年以上の古酒となると、酒屋や専門店、量販店の中でも大型店舗での取扱となり、商品によっては桐箱に入った贈答用商品として展示されることも多いです。 そんな泡盛の古酒ですが全量20年以上となる定番製品は40を超える多くの泡盛メーカーがある中で数製品しか発売されておらず、価格も安くて1万5千円前後からと非常に希少かつ高価なものとなります。 こうした背景を踏まえた上で、「26年古酒を再蒸留する」というこの企画情報を公開した際に、shimmerチームや石川酒造場さんには多くの泡盛メーカー、特に製造担当の方から驚きの声をいただきました。
蒸留元の古酒も26年前に実験的に造られたものだった
今回再蒸留する古酒は石川酒造場で、26年前に「良い古酒を造るには色々な成分が含まれている方が良いのでは?」という仮説を基に、 蒸留の後留部分をギリギリまで取った泡盛でした。 一般的に後留部分は香りや風味の癖が強い傾向にあり、26年貯蔵した現在でもまだ個性がありすぎるということから、 大半は引き続き貯蔵しつつ、現時点でも、この古酒を生まれ変わらせることが出来ないか、という想いが石川酒造場にはありました。 そのタイミングで、 「泡盛メーカーの挑戦を応援する」というテーマで立ち上がったshimmerからの製品開発打診があり、この「26年古酒を再蒸留し、ブレンドで生まれ変わらせる」という企画が本格的に動き出すことになりました。
使用したのは普段ジンの蒸留などで利用する小型の縦型蒸留器
石川酒造場さんには普段泡盛を製造する大型・中型の横型蒸留器の他にジンなどを主に製造する小型の縦型蒸留器があります。 今回の再蒸留は300Lとなるので、この小型の蒸留器を利用することになりました。 蒸留が始まると、2つ用意された寸胴のようなタンクに蒸留液を取り貯めていき、 1つのタンクにある程度の量が貯まると横のタンクに切り替えて蒸留液を取っていきます。
既に蒸留液が貯まったタンクは下部に蛇口がついているため、蒸留と並行しながら樹脂でできた15Lの保存容器に蒸留された順から移し分けていきます。
こうして出来上がった15種類の蒸留液と残液(蒸留後の蒸留器内にある液体)を保管し、一定期間寝かせることで、次のステップであるブレンド作業に移行します。
ブレンドに関する記事はshimmer#12 甕仕込 26年古酒分留ブレンド酒 B-sideにて記載しております。
VOICE

株式会社石川酒造場

マスターブレンダー

初代ブレンダーオブザイヤー受賞

石川 由美子

新たな酒質を求めて
"石川酒造場にない新しい味のお酒を造りたい。新しい酒質をブレンドしてみたい。 古酒ってどんな風味の組み合わせで成り立っているのか、 甘い香りだけ取りだしたい“ というブレンダーのわがままから始まった26年という古酒を再蒸留し、味を再構築するというチャレンジでした。 はじめて味わう酒質のブレンドは今までに経験が無いだけにとても難しく100通り以上のブレンドを行った、ブレンダーとして発見と勉強の良い機会になりました。
再蒸留の作業とブレンドは大変ですが、原酒を変えて行うことで新たな酒質を造り出す手法になればと考えております。
グラスに注ぎ、時間の経過とともに変化していく香り味わいを楽しんで欲しいですし、 初めての手法で作りだされたこのお酒は今後どのように味が変化していくのか未知数ですので皆さんで変化をも守っていけたらと思います。

サイドAでは石川酒造場では珍しい軽めで華やかで甘いタイプのブレンドにチャレンジしました。
初留をたくさん使えばうまくいくだろうと考えていたのですが、意外と初留部分にも分画ごとにクセがあり、各分画の相性を確認する作業は大変でした。
通常の泡盛だと2~4種類の原酒をブレンドしますが、今回の原酒は15種類。組み合せは無限にあります。 クリアーな部分だけを使うと物足りない。 味にちょっとだけ深みを出すための相性とバランス、ブレンド比率に大変苦労しました。
軽やかに余韻は甘く、時間とともにシロップの香りが漂う酒質に仕上がったと思います。水割りでさらに甘さが増しますので是非試してください。
TASTING NOTE
Bar Tasting Clubオーナー
儀部 頼人 Yorito Gibu
蒸留酒界のブレークスルー
今回のshimmer#11と#12は、初代ブレンダーオブザイヤー、石川由美子氏が手がけたからこその革新的な作品となりました。 いままでのshimmerシリーズ中、最も「メーカーから注目」された銘柄と言っても過言ではありません。 その証拠に、先日開催された南島酒販主催の酒類展示会にて、他のメーカーがこぞって試飲したのがこの#11と#12でした。 石川酒造場は「古酒を再蒸留」し、しかも16のクラスターに分留、その卓越したブレンド技術で「再設計」するという前代未聞かつ高度なテクニックが要求されるプロジェクトをやってのけたのです。 しかも26年古酒という神聖不可侵な大古酒を用いて。 では#11 side Aをテイスティングしてみたいと思います。

【香り】
まずは長期熟成古酒由来の高貴なエステル香を楽しむ事が出来ます。 次にバニラの香りに混ざってシークァーサーの様な柑橘系の香りが混ざります。 そこからキャラメルやメイプルシロップといった「甘さそのもの」の香りが現れ始め、だし昆布の様なうま味とヨードのニュアンスを最後に感じます。

【味わい】
さすがは原酒が26年古酒だけあって、豊かな古酒香が口の中に溢れます。舌触りは意外にもさらっとしています。 若干の塩気を感じつつ、マンゴー系のトロピカルフレーバーが現れます。 直後にキャラメルやメイプルシロップなどの濃い甘みが喉の奥まで浸潤して長い余韻を導きます。

20年超の古酒になると、あまりにも自己主張が強く、一般ウケしない酒質に育つ事もしばしばあります。 そういったデッドストックになるかもしれない古酒を古酒香をそのままに最高のバランスに再度酒質を組みなおし、ユーザーに提供できる手法が確立した、まさにブレークスルーの瞬間に立ち会えたのは私にとってはこの上ない喜びでした。 16のクラスターの全てをテイスティングしましたが、一番の驚きは「最後に残った度数0の液体」でした。まさに黒糖の香りそのもの。 なのに全く味がないという、不思議な体験をさせて頂きました。
泡盛マイスター (2018年技能競技大会内閣総理大臣賞受賞)
浦添 智美 Satomi Urasoe
~エレガントに生まれ変わった極上の一品~
古酒の再蒸留?2000万?15分割を多種多様にブレンド?一度分解して再構築?どういうこと?と泡盛界隈がざわついた。 泡盛のイノベーション!と県内マスメディアが大きく取り上げ県内2紙が特集記事を掲載した。 泡盛に興味を示さない人達も記事やテレビ報道を見入って、どんな味わいなのだろう?どう変わったのだろう?飲んでみたいと興味津々な声が響いた。 これこそが shimmer プロジェクトの醍醐味でしょう! メーカーさんが shimmer プロジェクト通して、やってみたかったことを臆することなくどんどん挑戦して新しい価値を生み出していく。 そんな環境って改めて素晴らしいなぁと思います。
初代ブレンダー賞を受賞した石川氏が「100種類超えのブレンドを試作した」という大注目の#11 再蒸留『甕仕込 26 年古酒分留ブレンド A‐side』をテイスティングさせていただきます。
#11 は 15分割をした NO.1、2、4 の初留部分を 50%、NO.11 の中留部分を 7.7%、 NO.13、15 の後留部分と残渣で 42.3%の割合とした構成となっていて無加水なんだそう。

【香り】
リンゴ、梨、ハチミツ、カステラ、オイリー感。プルーンとカラメル香が後を追う。しばらくして再び香るとバニラ風味漂う乾燥梅干し様の酸と甘みを感じる香りがする。

【味わい】
苦味が先行するも舌のど真ん中には温かさを感じ、バニラ様の甘さが広がる。 そしてクリームブリュレを彷彿させるカラメルも感じる。微量に舌を包みこむオイリーさ。後味余韻に苦味が感じられるが鼻に抜ける香りはバニラビーンズ。 全体的印象は香り華やか、穏やかな甘みが感じられる上品な泡盛。 冬瓜漬けやビターチョコをお供にちぶぐゎーでじっくりゆっくり味わって頂きたい。

ブレンダー石川氏の再構築した技術を堪能できる希少価値が高い極上の一品です
DISTILLERY
株式会社石川酒造場
〒901-0232 沖縄県中頭郡西原町字小那覇1438番地1 >>MAP
TEL:098-945-3515
WEB:http://www.kamejikomi.com/
昔ながらのもろみ甕仕込み製法を採用し職人の技術と手間隙をかけて仕込みを行う伝統的な泡盛造りにこだわる一方で、 泡盛を蒸留した後に残る酒粕から得られるもろみ酢の商品化やクラフトジンなどの商品開発にも取り組んでいます。 酒類鑑評会などでも多くの受賞をする他、泡盛鑑評会において初代「泡盛ブレンダー・オブ・ザ・イヤー」に選出されるなど、 高度なブレンド技術を持つ酒造所です。
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