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やんばるの泡盛でちむどんどん編③
やんばるの泡盛でちむどんどん編③

諸君 私は泡盛が好きだ
諸君 私は泡盛が好きだ
諸君 私は泡盛が大好きだ

ということで、はじまりました。仕事1割趣味9割でお酒好きの泡盛マイスター、不良社員千葉がお届けします、『諸君、私は泡盛が好きだ』のコーナー。徒然と泡盛と沖縄に対する愛を語らせていただければと思います。

今回はヘリオス酒造や津嘉山酒造所を紹介した「やんばるの泡盛でちむどんどん編①」、山川酒造を紹介した「やんばるの泡盛でちむどんどん編②」に続く、最終回です。

今帰仁村:今帰仁酒造

今帰仁酒造

本部半島をぐるっと回って、今帰仁酒造さんを目指しましょう。今帰仁村は琉球三山時代に北山の本拠地だった歴史ある村。今帰仁城跡は世界遺産にも指定され、桜の名所としても知られています。そんな今帰仁村に位置する今帰仁酒造さんは、1948年に大城酒造所として創業。現在は地域の名前をそのまま蔵元名として掲げる数少ない泡盛メーカーとして村の人たちに愛されています。

今帰仁酒造さんのシンボルは35基(!)の大型貯蔵タンク。その眺めは壮観の一言。3代目社長の時代から古酒の貯蔵に力を入れはじめ、現在ではタンク熟成・甕熟成・樫樽熟成と3種類の異なる熟成方法の古酒をリリースされています。

今帰仁酒造さんを語る上で外すことができないのが、「美しき古里20度」(“うるわしき”ふるさと、と読みます!)。泡盛業界ではじめて20度という低めの度数を商品化。その優しい飲み口と営業努力で今帰仁村のみならず広く北部で「20度泡盛市場」を創り出し、「美しき古里」は北部を中心に広く沖縄で愛飲されるブランドになりました。

今回オススメする今帰仁酒造さんの商品は「美しき古里 30度」。フランスの一流ソムリエやバーマンなどが審査員となり『フランスの地で行うフランス人のための日本酒コンクール』として開催される「Kura Master(クラマスター)」の「Kura master本格焼酎・泡盛コンクール2021」でプラチナ賞を受賞した逸品です。

今帰仁村乙羽山系の伏流水という名水で仕込まれた常圧蒸留の泡盛で、古酒をブレンドすることでまろやかな口当たりと上品なバニラのような甘い香りを特徴としながらも、飲み飽きないバランスの良い味わいの1本。オススメの飲み方は圧倒的に水割り!その上品な味わいは食事の邪魔をすることなく、スルスルと飲むことができます。豆腐ちゃんぷるーやふーちゃんぷるーといった、沖縄居酒屋の定番料理と一緒に友人や家族とゆんたく(おしゃべり)しながらだらだら楽しく飲むのにぴったりの泡盛です。

 名護市:龍泉酒造

羽地内海

本部半島をぐるっと一周して名護市に帰ってきました。左手には松島や瀬戸内海に例えられる、風光明媚な羽地内海が広がっています。羽地地区・仲尾次集落の住宅街の中ほどに龍泉酒造はあります。

龍泉酒造

龍泉酒造さんの泡盛は、少人数で伝統的な製法で造られます。その中でも特に龍泉酒造さんがこだわられているのが麹。通常よりも麹を製造する作業、製麹に時間をかけ、強く麹の菌糸を米に這わせて造られる「老麹(ひねこうじ)」にこだわった泡盛造りをされています。老麹で造られる泡盛は濃厚な味わいで、コクがあり古酒造りに向いているとされています。小さな酒造ながら1本1本丁寧に造られ、昔ながらの老麹を用いたクラシックな味わいの龍泉酒造さんの泡盛は全国の泡盛ファンを唸らせます。

老麹もろみ

龍泉酒造さんの魅力をダイレクトに感じることのできるオススメの1本は「赤龍泉43度」。老麹で仕込まれた常圧蒸留の泡盛を、古酒造りを意識して美味しい古酒を育てる時に必須の油成分を多く残す「粗濾過」で仕上げた逸品。その味と香りは43度の新酒らしいパンチのあるものですが、ゆっくりと味わうと濃厚な旨味とコク、お米由来の甘さをしっかりと感じることができます。甘いのに辛い、余韻があるのにキレがある。そんなアンビバレントな美味しさが泡盛の魅力の一つですが、泡盛らしい美味しさを味わうことができる玄人から初心者の方まで1度味わっていただきたい1本です。また、瓶内熟成をすることも泡盛の大きな特徴の一つ、粗濾過仕上げの赤龍泉は瓶の状態で寝かせておくだけで様々な味わいの変化をみせてくれます。

赤龍泉43度のオススメの飲み方はストレート。テイスティンググラスを使って味わうのも良いですが、日本酒のように鼻と口の中いっぱいに広がる含み香(ふくみか)をカラカラとちぶぐゎを使ってちびちびと味わうのがとても楽しいお酒です。イチ押しのおつまみは王道のラフテーやてびちの煮付け、豚肉の旨味と脂が口の中で泡盛の旨味と溶け合って思わず飲みすぎてしまうこと請け合いです。

大宜味村:やんばる酒造

龍泉酒造から東シナ海を眺めながら58号線を北上すること20キロあまり、芭蕉布で有名な喜如嘉地区のお隣、やんばるの森に囲まれた大宜味村田嘉里地区にやんばる酒造はあります。1950年に田嘉里酒造所として創業したやんばる酒造は、2017年現在の社名となりました。やんばる3村(国頭村・大宜見村・東村)唯一の泡盛蔵として、地元の皆さんから長い間愛されているメーカーさんです。

やんばる酒造さんの泡盛は、県内有数の名水である田嘉里の山から湧き出る中硬水から造られます。適度にミネラルを含んだ水は良い麹を造り、仕込みや割り水には更に濾過で磨き軟水に近づけて使用するなど、作業工程ごとに硬度の違う水を使い分けられています。また、通常2週間程度の時間をかけて発酵させる泡盛の仕込みを、やんばる酒造では低温で約2倍の時間をかけてゆっくりと発酵させることで、お米の旨味や成分を最大限引き出す泡盛造りをされています。

更に、一般酒であっても約1年間の熟成期間を経て出荷するこだわりも。古酒に関しても、「良い古酒に濾過のかけすぎは無い」との考えから、出荷前にしっかりと冷却濾過をかけることで、雑味の取れた上品で洗練された酒質の古酒をリリースしています。近年は(自称)看板娘のまるた娘さんを中心に、地元の食材(カラキ:オキナワニッケイ、生姜)を使ったリキュールの開発など、やんばるの『島酒』メーカーさんとしてやんばる酒造と地元の魅力を精力的に発信されています。

そんなやんばる酒造さんの泡盛の中で、今回オススメする銘柄は「MARUTA 30度」。やんばる酒造さんの全面協力の下、南島酒販:大岩社長をはじめ南島選抜チームで商品開発をさせていただいた泡盛です。(千葉社員も携わりました……!)NHKの連続テレビ小説で沖縄・やんばるが注目される中、普段泡盛を飲まれないお酒好きの方に、MARUTAを飲んでいただき、「なんや泡盛……美味いやんけ!?泡盛なかなかやるな!」と泡盛に興味を持っていただきたい。そんな想いで中身・デザインともにこだわりぬいた1本です。

やんばる酒造さんの古酒の中でも、特に出来の良い20年・12年・5年熟成の古酒と一般酒を、何度も試行錯誤を繰り返し発見した絶妙なバランスでブレンド。あえてしっかりと濾過をかけることで、雑味のない味わいに仕上げました。ドライフルーツやキャラメル、メープルシロップのような濃厚な古酒香と炊き立てのお米のような豊かな香りが一番の特徴。味わいはストレートではミルクチョコレートやバニラのようなしっかりとした甘さを楽しめますが、オン・ザ・ロックや水割りにすると爽やかな苦みが顔を出し甘い余韻をスッと切ってくれます。

どんな食事とも合わせやすいオールマイティな味わいの泡盛ですが、食中酒としては水割り、食後酒としてはオン・ザ・ロックやストレートがオススメです。普段泡盛を飲まないお酒好きの方にも、芋焼酎やウイスキーを楽しむのと同じような感覚で色々な飲み方を楽しんでいただければ幸いです。(千葉社員が小躍りして喜びます)色々な飲み方を試した中で衝撃的だったのが、コーラ割りとの相性がとても良かったこと。普段のコーラが大人の味わいのカクテルに早変わりします。しっかりとした食事だけでなく、ジャンキーなおつまみとの組み合わせも楽しめる1本。お求めやすい価格帯で、王道な泡盛の美味しさを楽しめる、コストパフォーマンスの非常に高い泡盛に仕上がっています。

さいごに

泡盛オタクの悪文に、最後までお付き合いいただいたそこのあなた、ありがとうございました。やんばるバーチャルドライブの旅はここで終点です。
今夜は自然豊かなやんばるに思いをはせながら、泡盛を楽しんでみてください。ここでは紹介しきれなかった美味しい泡盛や、やんばるの魅力はまだまだ沢山!是非一度実際に遊びに来てみてくださいね。

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