オリオンビールは飲みやすい?極上の飲み方・注ぎ方をメーカーに直撃取材!
沖縄の酒を代表する銘柄「オリオンビール」
旅行で沖縄に訪れた際に、居酒屋で誰もが頼む1杯でしょう。
今では沖縄県外でもコンビニやスーパーでオリオンビールを目にする機会も多くなりました。
気分は沖縄旅行、ということで家に持ち帰った時に…ちょっと待った!
缶でグイッと飲むだけでなく、オリオンビールのポテンシャルを最大限に引き出した飲み方で楽しみませんか?
今回はオリオンビールの名護工場にお邪魔して、開発部の方にオススメのオリオンビールの飲み方を聞いてきました。
この記事を読めば、あなたもご自宅で極上のオリオンビールを楽しめること間違いなし!
オリオンビールの美味しい飲み方を覚え、きっと最寄りのスーパーに買いに行きたくなりますよ。
オリオンビールは飲みやすい?開発部担当者に直撃インタビュー
今回、オリオンビールの美味しい飲み方を教えていただくのが、オリオンビール株式会社の開発部ビール商品開発課の山城さんです。
美味しい飲み方をご紹介するのが、オリオンビールの定番品である「オリオン ザ・ドラフト」「オリオン ザ・プレミアム」「75BEER クラフトラガー」の3商品。
中央の「オリオン ザ・ドラフト」は長年愛され続けたオリオンビールの顔となる一本。
一方、両脇の2本はここ数年で定番化した比較的新しい銘柄で、近年のオリオンビールの挑戦的な姿勢を表す商品です。
まずはそれぞれの銘柄について話を聞いてみましょう。
オリオン ザ・ドラフトの紹介
―オリオン ザ・ドラフト(以下、ドラフト)の特徴について教えて下さい
『ドラフトは沖縄の気候に合わせた、クリアで爽やかな喉越しが特徴のビールです。喉越しが特徴的な辛口系ビールは他社製品でもありますが、ドラフトで目指している味わいとしては、単純に炭酸ガスや苦味による刺激がガツンと感じられる味わいというわけではなく、喉全体に澄み渡るような、抵抗なく爽やかにスッと入ってくる、そんな“喉越し”を狙っています。』
『また、2024年には「沖縄の人が本当にうまいと思う味」の実現を図り、“新ろ過製法”を取り入れたリニューアルを実施しております。ビール中には原料由来のたんぱく質やポリフェノールなどの成分が含まれており、それらが味の複雑さに寄与している一方で、多すぎると味全体が重く、飲み難い香味になってしまいます。今回新しく取り入れた製法はビール本来のうま味を残しつつも、この雑味の基になる成分を可能な限り除去する製法で、クリアでスッキリとした味わいと旨味のバランスを試行錯誤しました。』
『濾過工程に注目してから2年ほど試作を行っていますね。ろ過は旨味への影響も大きいので、ちょうど良いバランス感を探る必要があります。スッキリとした味わいを狙いろ過しすぎると水っぽいビールになってしまいます。水が一番喉越しは良いと思いますが、旨味はないですよね笑』
ーリニューアルのきっかけは何かあるのでしょうか?
『ドラフトは沖縄で生まれ、創業当初からこれまで沖縄とともに歩んできたブランドということもあり“沖縄の人が本当にうまいと思う味を作る”という方針を掲げ、延べ15,301人の沖縄県民にアンケート調査を行い、その結果から味の方向性を決定しリニューアルを行いました。今回のドラフトのみならず弊社商品の中味を考えるうえでは沖縄の気候や飲むシーン、県民のニーズに合わせた製品開発を常に意識しています。』
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オリオン ザ・プレミアムの紹介
―続いてオリオン ザ・プレミアム(以下、プレミアム)について教えて下さい
『プレミアムは沖縄酵母OB-001という沖縄の自然界にあるシロツメクサから採取した酵母を利用しています。3年ほどの期間で3000サンプルの酵母を選別し、この酵母に辿り着きました。個人的には日本酒の吟醸香のようなフルーティーな香りがあると思います。』
―プレミアムを作るきっかけとは?
『“沖縄由来の酵母を使ったビールを作ろう!”という想いからと聞いています。ビールはホップ、麦芽、酵母、水を主な原料として作られます。オリオンビールでは麦芽ではないのですが伊江島産の“大麦”、やんばるの“水”を原料として使用しています。その中で、酵母も沖縄由来の酵母を使えないかと考え探索を始めた経緯がございます。』
『ちなみにホップについてもオリオンビールで少量ながら生産の取り組みをしています。本部と那覇のオリオンホテルでは、県産ホップを使用したビールを提供していますよ。』
―プレミアムの開発で苦労した点などありますか?
『今回採用した沖縄酵母OB-001の名護工場でに対する製造適合性の確立に苦労しました。ラボレベルの規模と名護工場の製造規模は全くの別物で、名護工場の発酵タンクの規模はラボレベルの約1万倍以上。小規模な実験段階のタンクと比較してタンク液量による水頭圧やタンク形状が異なるため、使い慣れた酵母と違い自然界から探索してきた酵母を取り扱う発酵工程のハンドリングが非常に難しかったです。』
―それではプレミアムの特徴を教えて下さい
『フルーティーで華やかな香りと穏やかな苦み、スムースな味わいが特徴です。どことなく日本酒の吟醸香と似た青りんごやメロンのような香りが特に特徴的で、この特徴的なアロマが他のビールにはない個性だと感じております。これは沖縄酵母の面白い特徴的ですね。また、他社のプレミアム系ビールはガツンとくるホップの苦味とモルト由来の重厚な味わいがあるかと思いますが、オリオン ザ・プレミアムは苦味が穏やかで華やかなコクの余韻とスムースで優しい味わいとなっており、芳醇さとドリンカビリティの両方が楽しめる新しい味わいだと思います。ぜひ、ビールが苦手という方にも飲んで頂きたいですね。』
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【24本ケース】オリオン ザ・プレミアム
¥6,800(税込)
75BEER CRAFT LAGERの紹介
―では最後に、75BEER CRAFT LAGER(以下、クラフトラガー)について教えて下さい
『元々、75BEERブランドはオリオンビールの工場がある街、名護の商店街の皆様から“ビールで町おこしが出来ないか”という話を頂いたことがきっかけで誕生しました。第一弾においては、味の作り込みや商品名、パッケージデザインまでも商店街の皆様と一緒に行い、発売当初は名護市内でのみ展開していた商品です。』
『そんな発売当初の想いを引継ぎ、現在定番商品として展開している75BEERクラフトラガーにおいても、世界生産量1%未満の希少ホップであるオーストラリア産の“エラ”“エニグマ”という2種類のホップを使用し、名護名産のシークワーサーのような香りを表現しています。』
―クラフトラガーの特徴について教えて下さい
『“手作業の工程がある”という点ですね。先に話したクラフトラガーの香りを醸すためにはホップを入れるタイミングが重要で、機械による判断ではなく人間の感覚で調整する必要があるんです。そのためにはフルオートメーション化された工程から外れた手作業による工程を加える必要があるんですね。』
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【24本ケース】75BEER CRAFT LAGER
¥7,500(税込)
オリオンビールの美味しい飲み方をチェック
オリオンビールを美味しく飲むためには、ズバリ「グラスに注ぐ」のがおすすめです!
グラスに注ぐメリットは、喉越し・味わい・香りがの感じ方を自分好みに調整できる、という点があります。
また、ビール自体の色味も楽しめるので、グラスで飲めるシーンであれば絶対グラスをオススメします。
グラスの形状、厚み、温度によってビールの楽しみ方が変わるとのことで、今回ご紹介した3銘柄もそれぞれオススメの飲み方があるそうなので、山城さんに聞いてみました。
ドラフトの場合
『ドラフトはピルスナースタイルと呼ばれる主に喉越しや爽快感が特徴的なビアスタイルになります。喉越しや爽快感を楽しむビールとはストレートタイプのグラスの相性が良いです。縦にストーンとしているので、ビールが直接喉に流れこむため、よりスッキリと爽やかな喉越しを感じることができます。ドラフトの飲みごろ温度帯は3~8℃で、缶もグラスも極力冷やすようにしてみて下さい。時間に余裕があればグラスを冷凍庫で30分ほど冷やしても良いでしょう。』
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プレミアムの場合
『プレミアムは下の方がストレートで、飲み口の部分が広がる形のグラスで味わうのが良いでしょう。実は専用グラスもあるのです。また、グラス自体も出来れば薄張りグラスで飲んでいただきたいですね。口の部分が広がることで、プレミアムの華やかでフルーティーな香りを楽しむことが出来ます。そして、スムースな味わいを薄張りだと一番感じ取れると思います。』
『グラスの温度は、ドラフトのように冷凍庫にいれる必要はありません。冷蔵庫くらいの温度ですね。冷やしすぎると香りが分かりづらくなるので、6〜8度くらいの温度帯が目安です。』
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オリオン ザ・プレミアム専用グラス(345ml)
¥990(税込)
クラフトラガーの場合
『クラフトラガーは、卵型、チューリップ型のような丸みのあるグラスをオススメします。極論、ワイングラスのようなものでもOKです。丸まった形なのでグラスの中に香りを閉じ込めることができ、ビールと香りが一緒に口に入って、風味や香りを楽しむ事ができます。』
『オススメの温度帯も8-10度位と、他の2銘柄に比べるとやや高めの温度帯です。これは冷蔵庫から出したクラフトラガーを常温のグラスに注いだ時の温度となります。グラスを冷やす必要はありません。』
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オリオン 75BEER専用グラス(420ml)
¥990(税込)
以上がそれぞれの銘柄でのグラス選び・美味しく楽しむ温度帯の話でした。
銘柄によってはグラスを冷やさない方が良い場合もあるのですね!
これは実際に製造している工場の方に聞かないと分からない情報です。
それでは実際の注ぎ方を聞いてみましょう。
オリオンビールを美味しく飲む注ぎ方
缶ビールの注ぎ方を聞く前に、山城さんに“ビールと泡”の関係性について質問しました。
『ビールの泡は大まかに炭酸ガスと苦味成分で構成されています。なので、泡が多いとビールの液体内にあった炭酸ガスと苦味成分が泡に移行して抜けるため、炭酸ガスと苦味の穏やかな味わいになります。』
『また、泡には “ビールと空気の間に蓋を作る”という重要な役割があります。ビールは鮮度が命です。缶から出した後に、空気中の酸素と触れることで酸化が進んでしまいますが、泡が蓋の役割を担うことで酸化を防ぐ効果があります。』
『泡の作り方については、注ぐ時の“高さ”と“角度”でコントロールします。注ぐ高さが高いほど、グラスに当たる角度が直角に近いほど泡立ちが激しくなります。この2つのポイントで調整するイメージですね。注ぎ方は色々ありますが、今回はご自宅でもできる簡単な方法をご紹介します』
こちらも、3銘柄それぞれの注ぎ方を紹介していきますね。
ドラフトの注ぎ方
『まず、ドラフト缶を開ける際に、軽く“プシュ”と空気抜きを行います。一気に蓋を開けると、炭酸が抜け過ぎてしまいます。』
『その後、10cm位上げて泡の量を見ながら缶をグラスに近づけます。』
『最後はゆっくり注ぎきって、ビール7:泡3位の比率になるようにします。これが“1度注ぎ”と言われるものですね。』
以下の動画では、実際の注ぎ方をご紹介しています。
プレミアムの注ぎ方
『プレミアムもドラフト同様、蓋をゆっくり開けます。その後、グラスを置いたままで底に当てる感じで注いで行きます。大体、グラスの半分くらいに泡が満たされるようにします。』
『そうすると上に粗い泡が出てきます。これが消えるのを少し待ちます。そうすると下の方にきめ細かい、密度の濃い泡が形成されます。』
『ある程度、粗い泡が消えてきたらグラスを斜めにして、ゆっくり泡の下に液を流し込みます。所謂、“2度注ぎ”ですね。』
『注ぎきると非常に細かい泡が見えます、これがプレミアムの特徴ですね』
以下の動画では、実際の注ぎ方をご紹介しています。
クラフトラガーの注ぎ方
『クラフトラガーは泡立てることを意識せずに、ゆっくり注いでいきます。常温のグラスなのである程度、泡は出てしまいますが、そこまで意識しなくて良いです。』
『専用グラスを使用すると、ゆっくり注ぐ位で泡と液がちょうどよいバランスになりますね。』
『クラフトラガーはモルトのコク感、ホップの華やかさや苦みがしっかりと感じられつつ、ラガーらしい喉越しまで楽しんでいただきたいビールです。なので、注ぎ方のポイントは泡に炭酸ガスや苦味を逃さないようにすること。ぜひラガーらしい飲み応えを楽しんで下さい!』
以下の動画では、実際の注ぎ方をご紹介しています。
【まとめ】オリオンビールは飲みやすい!美味しく飲んで違いを楽しもう
今回はオリオンビールの山城さん直伝、オリオンビールの楽しみ方を紹介してきました。
最後に今回伺った極上のオリオンビールを楽しむポイントをまとめます。
ドラフト |
プレミアム |
クラフトラガー |
|
味わいポイント |
のどごし |
華やかなコクの余韻 スムースさ |
モルトのコク感、苦味 ホップアロマのバランス |
グラス形状 |
ストレート型 |
広口の薄張り型 |
チューリップ型 |
グラス温度 |
冷凍庫で保管 |
冷蔵庫で保管 |
常温 |
注ぎ方 |
1度注ぎ |
2度注ぎ |
泡立てないようゆっくり1度注ぎ |
以上4点がオリオンビールの定番3銘柄をお家で楽しむコツでした。
「ビールならキンキンに冷えたグラスじゃないと!」と思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ご紹介した飲み方といつもの飲み方を比較してみると、違いが分かるかもしれません。
また、shimmer onlineでは今回ご紹介した定番3銘柄とグラスはもちろん、オリオンビールの瓶ビールも取り揃えています。
オリオンビール 瓶ビール商品
【3本セット】 オリオン ザ・ドラフト 小瓶 5度
¥1,050(税込)
【3本セット】オリオン ザ・プレミアム小瓶
¥1,200(税込)
【3本セット】オリオン 75BEER クラフトラガー 小瓶
¥1,350(税込)
缶ビールと瓶ビールの違いを比べてみるのも面白いでしょう。
この記事を参考に、皆さんも充実したオリオンビールライフを過ごされてくださいね。
それではまた!